飛行機の世界から学ぶ経営いろは考;第4講『コツどころ』 - いわき経営コンサルタント事務所

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2024 / 04 / 22  15:26

飛行機の世界から学ぶ経営いろは考;第4講『コツどころ』

飛行機の世界から学ぶ経営いろは考;第4講『コツどころ』

第4講『コツどころ』

 

前回は、地上走行(TAXING)、そして「水平直線飛行」のお話しから入りました。

 

直線水平飛行という基本ができてから、しっかり座学で航空工学の理論を学び、それから

今度は旋回という方向転換の訓練などに入ることもお話しました。

旋回については次回、お話します。

 

実は本来、仕事・作業も飛行機の訓練と同じなのです!

基本を学ぶ・・・実は「コツどころ」を学ぶことは非常に重要で、かつその後の教育訓練、

実務に欠かせないことであることを強調したいのです。

 

その「コツどころ」というのは、「教え方」によって天と地ほどの違いがあることを知る

必要があります!

 

冒頭に書いた、日本でのあのクソッタレ教官(あれっ・・・また私としたことが・・・)に

教わっていたのでは、未だに私は飛行機の操縦ができていないでしょう!

もちろん創意工夫によって実技が上手になり、考えることによって、より的確な実技能力

がつくことを否定するのではありません!

 

教育・訓練の基本は「コツどころ」なのです!

 

教育・訓練は、教育する側の「情熱」と「心づかい」なんですね!?

教育・訓練される立場にいる者より、教育する者によって、その成否が左右されることは

自明なんです!

 

教育・訓練を担当する者は、

 1)教育・訓練をやりつづける環境づくりをしなければならない。

  お膳立てのための計画、根回しができることなのです。そして、何よりも大切なこと

  は企業のトップが、我が社の教育・訓練の重要性を認識していることなんです!

  本来、人事の総責任者はナンバー2が司るべきなんです。会社にある仕事は、すべて

  人がやるんですから・・・。仕事と人を結び付けることのできるのは多くの経験を積

  んでいる人にほかならないでしょう!?

 

 2)教育・訓練をやらねばならない環境をつくっていくことも重要です!

  まさに動機づけなんです!

  そのための方法として、

   ・報酬による奨励

   ・懲罰による恐怖

   がありますが、これらはどちらも一時的なもので外部から与えられるものですよね!?

 

  そこで、教わる人の「心構え」を変えることが最も大切な環境づくりとなります。

  良い思考と良い習慣づくり、言うことは簡単なのですが非常に難しい・・・。

 

  『教育・訓練には時間がかかる』ことを肝に命じておかなければなりません。

  忍耐のいる事業なんですよ!

    生半可なビジネスライクな気分で教える側に立つことが絶対にやっちゃぁダメですよ!

 

  教育・訓練は、「教える者」と「教わる者」との『戦い』なのです!

  教わる者が『なるほどぉ~わかった!』と言って、身をもって例外なく実践し続けた

  とき、教えた者は教えたことになるのです!

 

  教えたにもかかわらず、それができなかったり、それを実行しなかったら教えたこと

  にはなりません!

  『教えた』という自己満足のみなんです!

 

 4)教育・訓練から習慣へ

  『しつけ』という字は躾』と書きますよね!?

  書いて字のごとく「からだが美しい」となっています。

  『しつけ』とは、「しつづける」ことでもあります。当たり前のことを当たり前に

  しつづけることは並大抵のことではありません!だからこそ、それが自然とできるよ

  うになったら、その姿は美しいですよね!?

 

  スポーツなどのプロ選手のフォームが美しいのも自然だからなんです!

  簡単なことと、楽なこととは違うもです。簡単なことほどやりつづけることは辛い

  ことはご存じですよね!?

  人が簡単だと思うことをきちんとやりつづけることができるようになったとき楽になるんです。

 

  辛いことに一本筋を通すと『幸』という字に変わることは以前にもお話しました。

 

  また働くというのは「ハタを楽にさせること」ですよね!?

  面倒なこと、他人がやりたくないことがやれることでもあるんです。

 

  企業においても、当たり前のことを、簡単なことが、やり続けられることのできる時、

  企業文化が明確になっていると言います。

  CI(コーポレート・アイデンティティ)戦略などと一時、もてはやされた時期があ

  りましたよね!?

  最も大切なポイントは『企業のしつけ』を確立することなんです!

  ロゴを作ったり、色を決めたりするのがCIではないのです。

 

  例えば、販売接客トークをきちんとロール・プレイング(役割演技法;互いに役割を

  演じながら話しかたの訓練をする手法)によって繰り返し、飽きもせずやりつづける

  企業はさすがに競争に強いです!

 

  私のお手伝いしてる企業は、毎朝の朝礼時、男子も女子も一緒になって行進訓練と

  大声を出す訓練をやりつづけています。

  ですから営業所に入っていきますと、それはそれは素晴らしく気持ちのいい応対を

  受け感激します。もちろんその地域の名物にもなっておりまして、実績もどんどん

  上がっております。

 

  また、教育・訓練の基本は、良いことを素直に受け入れることであります。

  『学ぷ』とは『まねる』⇒『まねぶ』⇒『まなぷ』に変化したものなんです!

 

  日本のお稽古ごとは、すべて型から入りますね!?型をきちんとやりっづけることに

  よって心を知るんです!

 

    「千日の稽古を鍛とし、百日の稽古を練とす」(宮本武蔵〉

 

「千日」「百日」も同じことを繰り返し、繰り返し練習、訓練して始めて、身につくんで

す。飛行機の操縦も自動車、自転車の運転も・・・。

そのために教える人の「コツどころ」が絶対不可欠となるんです!

 

御社の組織風土に、教える人の「心構え、心得」というのがきちんと示され、醸成されて

いますか?

 

私が、日米中の三つの国で飛行機の操縦訓練を受けた実感を述べますと、

 ・まず中国は、お国柄、日本人をお客様として扱い、飛行機に乗せてその楽しさを

  教えるために観光フライトを主とした。

 

 ・日本では、欠点を見つけてボロかすに言い、質問すれば「何々を読めば判る!」って

    逃げるんです。

    そして、操縦訓練中も「なにやってんだぁ~!」と罵声だけ(^^;

    帰還してきたら、「今日、何がまずかったか思い返して、復習しておくように!」  だけ(^^;

 

 ・米国では、フロントガラスにマークを入れてくれたり、計器の重要ポイントにマーク

  を貼ってくれたり、帰還してから飛行機の模型とモデル計器を使って、丁寧に教えて

  くれるのです。その上、操縦訓練中は「いいね!」マークを多用し、ミスったら

  「もう一度やってみましょう!」と先にお手本を示してくれるのです。

    それだけではありません!

    米国のマニュアル、テキストは数え切れないほどあるのです。最近では、eラーニングもあり、

   インターネットでビデオ・マニュアルがあります。

    クイズと呼ぶ、テスト問題も豊富なのです!

 

 私が、チェーンストアの世界に足を踏み込んだとき、米国のスーパーマーケットと日本

のスーパーマーケットの違いを米国本土で確信しました。米国に存在するマニュアルが、

当時の日本にはほとんどなく、それを日本にもという使命感を持ったのも、飛行機の教習

(教育訓練のこと)で確信した「コツどころ」なんだよなぁ~というべき感動があったか

らです。

 

人類生成発展のために「コツどころ」を伝授し続ける風土を作ろうではありませんか!

もちろん「以心伝心」の、書けない、話せない深い深意・真意をマニュアルにせよなんて

言っておりませんから・・・(^o^)/

 

ありがとうございました。

 

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2024.05.07 Tuesday